あるシーンがすごく好きで、
たまに見返している映画『あの頃ペニー・レインと』。
じつは、
このOLD FLANNELシリーズを作るときに、
ぼんやりとイメージしていたのが、
この映画に出てくるウィリアムの部屋でした。
主人公のウィリアムは、
音楽にしか興味なくて、ぜんぜん冴えない男の子で、まったく部屋もおしゃれとかではないのに、
レコードが散らかってる小さな部屋の
チェック柄だけがとにかく印象に残ってて。
明確にというより、
こんな雰囲気の部屋、みたいな感じで
頭の隅っこにおいていたんです。
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で、先日、
久しぶりに見返して驚いたんですが、
かなり近い。
このベッドカバーとか、
このカーテンとか。
我ながらびっくりで、
ぼんやりどころか、
かなり強烈に覚えていたんだなと。
大したシーンでもないし、
この部屋の何がそんなに?といわれると
うまく説明できないんですが、、、
とにかくこの部屋がめちゃくちゃ自分に響いてたんだなぁと。
自覚してた以上に。
説明できない好きは、本物だって、
なんかで読んだことがあります(笑)
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最近思うんですが、
こんな風に、
自分の心が起動するモノや瞬間って、
“狙う”と出会えないから不思議です。
「あれは無駄、これは有効」って
自分の欲しい情報だけにアクセスする癖がついてるからか、
たまに自分が何をいいと思っているのかさえわからなくなっていくような感覚があって、
心の起動に鈍感になってるなぁという気がします。
もっとその時の気分や直感にまかせて、
無駄を迎え撃つくらいの気持ちで
時間を使わないとダメですね。
そうしないと出会えないことの方が
人生にとっては大事な気がします。
なんとなく。
posted by A. Imoto
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