先週、新しい生地の打合せで西脇に行ってました。
工場に入ると毎度毎度なんですが、これだけ世の中が変わってきてても、
現場の作業は何ひとつ変わっていない、ということに改めて驚かされます。
最近の「産地」ブームもあって、
“手間と時間を惜しまず、、、”
などの言葉がフツーに飛び交っていますが、
百聞は一見にしかず。
実際、目の当たりにすると、
えぇぇぇ、ここ全部、手作業?!
と思うことの連続です。
生地を作る、と聞いて想像する工程って、
【糸を染める】→【織る】完成!
こんな感じじゃないでしょうか。
超本気出せば、5日間くらいで出来上がりそうですよね。
実際、1ヶ月半かかります。
わたしの文章力では到底、その全てを描ききれないですが、、、
播州織の生地が完成するまでに、
染工場→サイジング→機屋→仕上げ/加工場
少なくとも4つの工場を経由します。
で、その全てに、
なんせ細かい工程が、死ぬほどあるんですっ!!!!!
と伝えたい。
例えば、スタートの糸染め。
仕入れた原糸は、ガチガチに固く巻かれているため、
それをドボっと浸けて染めれる状態ではありません。
染料がちゃんと中まで入り込むように、
専用の筒にフワッと隙間をつくって巻き直す工程(ソフト巻)があります。
ウールなのか、綿なのか、麻なのか、
太いのか、細いのか。
糸への負担を少なく、
ふんわり巻くためには、それぞれの糸にあったコツ、
引っ張り加減が重要になってきます。
ここで、キレイに染め上がるかどうかが決まるといっても過言ではありません。
その工程を担っているのが、
ベテランおばちゃんの勘、
a.k.a 熟練の技です。
これがスタートのスタート。糸染めの第一歩。
もうこの後は、こんなことの連続だと想像してください。
他の産地と同じく、
後継者問題が深刻化している西脇では
こうした一人ひとりの技によってギリギリで支えられています。
つまりは、
おばちゃんの引退 = 質が落ちる。
当たり前のことなのに、
東京にいるとつい忘れちゃうんですよね。
だめだなー。
、、、っていう振り返りを
出張に行く度思ってます。
あまりに成長ないので、今回ブログに残してみました。
ではー